ポスターを丈夫にするコツ
なんだか手間のかかるポスターの作りかたなんぞレポートしてしまいましたんで,アフターサポートということで,制作物の保存についても触れてみたいと思います。
いたまない保存方法 |
印刷物として作成したポスター類は,貼りきらずに,いくらか残しておくことが多いでしょう。
部室のない部であば,大きくかさばる紙を,汚れず,折れ曲がらずに保存するのは至難のワザです。そこで対策方法。
図面移送用の樹脂筒 価格:1,000円~3,000円
まずは,近所の文房具屋へ行き,太めの図面を入れる筒を買ってきましょう。これはプラスチックというか,化学樹脂製のものが望ましく,肩ひもにかけられるタイプだとなお便利です。いろいろな種類がある場合は,筒の直径が太いものほど,大量に,かつ,安全に保存できます。
逆に細い筒にしまっておくと,取り出した時に,かなりキツく丸まってしまっているので,戻すのに手がかかります。
この筒は,大会などで賞状を手に入れたときに使うのにも重宝します。とくに全国選抜の殊勲賞ですと,特注のとても大きな賞状が授与されるので,なにかと便利です。
まるまったものを,ピッタリフィットする丸い筒に入れてしまうと,摩擦の関係でか,取り出しにくくなります。角形を購入するのも一案です。
こちらは,床に置いても転がらないという地味ぃなメリットがありますが,売っている店が少なめなのが難点(あと,満員電車で痛くなります)。
どちらも,頑丈なので,バスなどの遠路でも賞状をツブすことがありませんし,なにより,少々かさばるというのが,置いてあった場所を忘れない決め手となります。
図面郵送用の紙筒 価格:60円~200円
そんな高いもの買えない!という人は,茶色い厚紙でできた筒なんてのも売っています。
ただし,踏んだだけでもカンタンにつぶれますし,フタも,両端を折り曲げただけの簡単なモノなので,ホコリが入りやすく,長期保存や,長距離の持ち出しには向きません。ポスター系の郵送には問題ありませんが。
図面保管用の紙筒クロス貼り 価格:600円~1,500円
この中間の商品もいろいろありますが,その特徴としては
紙でできているけど丈夫
丈夫だけど図面などの保存用なのでベルトがないことも多い
肩にかけるベルトはないけどワニ皮模様だったりして,けっこうカッコイイ(部室で埋もれていても気づきやすい)
いろいろ一長一短があるんで,研究してみてください。とくに,毎回上位に食い込む大学の学生さんは,1年生に装備のひとつとして持っていかせるといいでしょう。賞状を必ずぶんどってくるという気合で会場に乗り込みましょう。
丈夫にする方法[1] あるものでなんとかする編 |
透明テープ 価格:100円~
安くてカンタンな方法と言えば,テープを裏から貼り付けるという方法。
荷物の梱包に使うような,幅の広い透明テープや,薄くて丈夫なビニクロステープが適任です。
まちがっても,紙でできたガムテープ(表面がツルツルして,テープが重ねられない),伸び縮みの激しいビニールテープ(貼ったあとで紙ごと縮んでしまう)はやめましょう。
表から見て,はみ出した部分はカッターで切り取ってください。ああ,タタミの上で切らないでくださいよ!
この補強で,ガビョウを刺した場所から破れてきたり,風に吹かれてハジからよれよれになっていくことが,ある程度防ぐことができるはずです。
透明ケース
なによりも手軽に!という場合は,透明ケースを買ってくるという手もあります。
ぐんにゃりしたソフトタイプではなく,紙の枚数もさして入りそうにないハードタイプ。安いメシ屋でメニューなんかがはさんである,アレです。ポスターのデザインを変更した際に,カンタンに中身を差し替えられるというメリットは大きいでしょう。
ただし,大きめのサイズは一般の店には置かれていませんので,探すのが大変かもしれません。小さいケースを購入し,チラシなどを保護するのに向いているでしょう。掲示板にはりつける場合は,上下の4カ所をガビョウで押さえつける形で十分です。刺すのではなく,あくまで挟み込むだけです。こうすれば,よこにスライドさせるだけで,ケースごと抜けます。
丈夫にする方法[2] ラミネート加工 |
裏から補強する方法は,紙が薄いと,表からテープのあとが透けて見えることもありますし,いろいろ手間がかかることは確かです。いっちょラミネート加工に挑戦してみましょう。紙ポスターを透明フィルムで両側からはさんで保護するやつです。
この加工をすると,たいていはフィルムがガチガチに堅くなって丸めることすらできなくなりますが,それだけポスターが頑丈になります。風でやぶれたり,雨で溶けることもなくなり,ものによっては紫外線を防ぐなどの耐光性も加わります。
ラミネート加工 価格:500円(A3サイズ)~2,000円(A1サイズ)
基本的にコピーセンターなどでの加工をおすすめします。A2サイズを超えるポスターをラミネート加工するには,けっこう高価な機械が必要なのです。いくら枚数が多くても自分で買ってはいけません。
加工時間も10分程度ですので,気軽に試してみてください。
自分でラミネート加工(フィルムシール)
市販のラミネートフィルムを購入し,貼り付けるというものです。
これは,フィルムじたいの値段が高いので片面にしか貼れないということと,粘着シールになっているため,大きい紙ほど,接着には熟練を要するという,難点があります。
丈夫にする方法[3] 印刷屋に頼む |
予算に余裕があったら,印刷業者に頼んでポスターを刷ってしまいましょう。紙種はいろいろあり,手では絶対にやぶくことのできないもの,厚手でとても丈夫なもの,いろいろです。つまり,作ってから保護するのではなく,刷るときから保存のきくものにしておくという,ちょっとテーマからはずれる邪道な方法です。
高いし。
しかし,大量に刷っておけば,汚れたり,破れたりしたはしから取り替えるという方法は,たしかに現実的です。
ポスターにはあらかじめ空白部分を用意してデザインし,変更されることの多い練習時間や連絡先は,そこに描き込みます。
ここだけワープロでシール用紙を打ち出して,あとで貼り付けてもよろしい。
正直,一度まともなデザインをしておけば,数年は使い回せます。
そして,1度に刷る枚数が多いほど,1枚あたりの単価は安くなります。
A2で,30枚ぐらい刷ると,単価は1,400円弱,ひとまわり大きいA1(貼る場所ないって)でも,単価は2,000円ぐらいです。
このへんは,業者や地方によって,かなりピンキリの価格差がありますが,決して天文学的な数字ではないことをおわかりいただけるでしょうか。
あ,これはちなみに4C(フルカラー)の価格ですんで,シブめの墨一色なポスターであれば,価格はもっと安くなりますし,その印刷屋をOBが経営していたりすると,もっと値引きしてくれるかもしれません。